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Vol.28 ルオーと藤田 対照的な線

今年は台風や地震などの自然災害が多く各地で被害が出ていますがお変わりございませんでしょうか。さて、青山・里ギャラリー所蔵品による企画展【ジョルジュ・ルオーと藤田嗣治(レオナール・フジタ)版画展】も1ヶ月が過ぎ、お客様の反応もまずまずです。これまで明るい作品を多く展示していたギャラリーの雰囲気がルオー作品によって一変してモノクロームの世界となり、従前と比べると展示スペースが広く感じられて落ち着いた雰囲気になりました。そこに少なからずルオーの影響を受けた梅原龍三郎や中川一政の軽快な絵が華を添えています。 太く重厚な線で描かれたルオーのミゼレーレと対峙すると、静かに自己の内面と向き合うことができるような気がして心が浄化された気分になるのは私だけでしょうか。 一方、藤田嗣治の挿画本の絵はさらっと描いているように見えますが、銅板・木版・ポショワールなど版画技法が多種多様でクオリティの高い藤田の手仕事が垣間見えます。また、人々の生活や絵の中に登場する猫の仕草が、細い線で生き生きと描かれていて思わず微笑んでしまうほど愉快です。 東京都美術館で開催中の「没後50年 藤田嗣治展」も10月8日までと会期もあと僅か、その後京都国立近代美術館へと巡回します。質・量ともに過去最大規模の回顧展となり藤田嗣治ファンにとっても初めて藤田作品を観る人にとっても楽しめる構成になっています。芸術に触れるには絶好の季節の到来です。まだお見えになっていない方は早めにギャラリーを覗いてみてください。一見の価値ありです!

Vol.27 ルオー&藤田嗣治展 開催

青山・里ギャラリー所蔵品による企画展!第一弾 【ジョルジュ・ルオーと藤田嗣治(レオナール・フジタ)版画展】 会期 9月2日~10月31日これまでいろいろなお客様に楽しんでいただけるように、様々な作家やジャンルの作品を織り交ぜて展示して参りましたが、ギャラリーも3年目に入りましたので、少しだけ展示方法を替えようと思います。 題して「青山・里ギャラリー所蔵品による企画展!」一人の画家や一つのジャンルにスポットを充てて、そこに展示スペースを広く割いて展示します。これは、ギャラリーオープン当初からやりたかったことでもあり、その記念すべき第一弾は、ジョルジュ・ルオーと藤田嗣治の版画展です。武者小路実篤や志賀直哉など白樺派の作家が愛したジョルジュ・ルオーですが、白樺派ゆかりの品を展示する山梨の清春白樺美術館にはルオー礼拝堂があり、壁面一面にルオーの版画ミゼレーレが展示されています。今回は、ミゼレーレから5点、受難から2点ほか白樺派の同人であった武者小路実篤や梅原龍三郎、中川一政の作品も展示販売します。今年没後50年となる藤田嗣治、東京都美術館では10月8日まで「没後50年 藤田嗣治展」が開催中です。ギャラリーでは版画集「猫十態」から銅版画、「小さな職人たち」や「四十雀」から木版画ほかを展示販売します。折しもルオーも没後60年。ルオーの重厚な太い線と藤田の繊細な細い線の対比にも興味深いものがあります。残暑も日ごとに去りいよいよ芸術の秋がやってきます。同時代を生きたジョルジュ・ルオーと藤田嗣治の作品をこの機会にぜひご堪能ください。

Vol.26 町フェスタ初出店の収穫 !!

8月11日、12日に開催された『とよやま町フェスタ』にお越しいただいた皆様ありがとうございました。夏休み期間中ということもあって、お陰様で大盛況のうちに終えることができました。残念ながらお越しいただけなかった皆様、次の機会にはぜひお願いいたします。フェスタが始まった当初は、小さなお子様連れのお客様の多さにどうなることやらと思っていましたが、徐々にうちのブースを覗いていただけるようになり一安心でした。何せうちのブースは、一部の大人しか理解できないようなモノばかり並んでますから・・・ ここで意外と注目された商品を3点ご紹介します。一つ目は『マッチ箱』、20年以上前に倉敷の骨董屋さんで購入したマッチ箱、何れも初期のサザエさん、キティちゃん、ミッキーマウスの絵柄でレトロ感満載だったこともあり完売しました。 二つ目は『古いプラモデル』、1970年頃に販売されていた未組立ての戦闘機とオートバイで、ずっと日の目を見ることなく眠っていたものでしたが、懐かしさからか一番問い合わせが多く、お客様と一緒に楽しめました。 三つ目は『LPレコード』、1970年以降のヒップホップを中心にかなりマニアックなレコードを80枚ばかり並べました。いかにレコードブーム再来と言えどもこれに興味を持つ人はいるのだろうか?と思っていましたが、熱く語るお客さんが次々と現れました。中でも日本のヒップホップの聖地、沖縄に住んでいた方からコレクションについてお褒めの言葉をいただいたのが嬉しかったです。 なんやかんや小さなモノから大きなモノまで50点近くをお買い上げいただきました。すべて30年近く掛けてコツコツと集めてきたモノばかりなので、ちょっと淋しい気持ちもありますが、全てご興味を持っていただいた方のもとに引き継がれたと思うと安心です。そして、何よりもたくさんのお客様やフェスタ開催にご尽力いただいた豊山町まちサポ他の方々とお知り合いになれたことが一番の収穫でした。これを機にギャラリーの一角にレトロな展示スペースも作りました。フェスタでお客様からご要望のあった『ブリキのおもちゃ』も並んでおりますので、ぜひ一度覗いてみてください。

Vol.25 町フェスタ出店間近 ! !

いよいよ今月11日(土)、12日(日)は『とよやま町フェスタ』がエアポートウォーク名古屋隣接のあいち航空ミュージアム内1Fメッセプラザで開催されます。 青山・里ギャラリーも初めてのイベント出店ということもあって、選考結果のお知らせが届いてから今日まで出店準備で大忙しでした。そして、『とよやま町フェスタ』も記念すべき初開催!『新レトロ縁日&マルシェ』というフェスタのテーマに沿って、今回は自身のコレクションから150点余りの懐かしくてレトロなモノを廉価で販売いたします。 「今の子供達には新しくさえ感じる現代にはないような昭和の温かさ、楽しさ、美味しさ、古き時代の良きものを知って楽しんで欲しい 昭和の時代を生きた人たちへ時の流れで忘れていたあの頃の素晴らしさを思い出して懐かしみ、子には伝え、親とは語り三世代で楽しんでもらいたい」と、フェスタ開催の想いにあるように、古く懐かしいモノを介してたくさんの人と出会えたら、これほど嬉しいことはありません。暑さ厳しき折ですが、皆さまお誘い合わせのうえご来場いただきますようお願いいたします。「写真はとよやま町フェスタのチラシです。青山・里ギャラリーは会場マップ5番です。」

Vol.24 二周年記念セール!&イベント出店!

お知らせ第一弾 ☆二周年記念セール開催☆【 7月30日(月)〜8月31日(金)】お蔭さまでこの7月30日で開廊二周年を迎えます。これまでたくさんのヒトやモノとの奇跡的な出会いによりギャラリーを育てていただきましたことに心より感謝申し上げます。つきましては、開廊二周年を記念し、ギャラリー通信ご登録の方には8月31日まで、店頭表示価格のあるすべての商品について2割引きとさせていただきます。お知らせ第二弾 ☆あいち航空ミュージアム内メッセで開催の『とよやま町フェスタ』出店決定☆【 8月11日(土)、12日(日)】 古き良き時代のレトロなモノを展示販売いたします。さて、自分がこれまで集めてきたコレクションを振り返ってみると、改めて自分の嗜好に気付かされることがあります。子供の頃には見るのも怖かった古い市松人形や西洋人形が自分の周りに数点集まってきて初めて人形好きであることを自覚しました。 今でも暗い部屋で人形と目が合うとゾクッと身震いすることはありますが、いつの間にか幼な人形やサクラビスクドール、はたまた西洋人形のジュモーやアーモンドマルセルまでをコレクションしていたのです。 若い頃にひろしま美術館のフランス人形展で見たブリュのビスクドールに魅せられたのを懐かしく思い出します。すでに見られた方もお見えになりますが、ギャラリーの扉を開けるとヴィンテージのラガディ・アン人形たちが並んでお出迎えしてくれます。 一点一点手作りのアン人形は絵本を持っていたり、裁縫道具を持っていたりと表情豊かで個性的です。ヴィンテージなのでレースが黄ばんでいたり、少し汚れているところもありますが、それもしっかりと時を経た時代の雰囲気を醸し出しています。この機会にお気に入りのアン人形を連れて行ってください。

Vol.23 表現者のパワースポット☆

ギャラリーオープン当初から画家や陶芸家、ミュージシャンといったお客様にたくさんご来廊いただいています。 最近では、インストゥルメンタルバンドやシンガーソングライターのお客様に色紙を描いていただいています。飲食店などに行くと飾られているあの色紙です。ライブやコンサートでアルバムを購入したときにサインをしていただくノリでお願いしたのが始まりなので、なぜか音楽関係の方に限定しています。 本当は、画家や陶芸家の方にもお願いしたいところですが、色紙がそのまま作品になってしまうようで頼みづらいのが本音です。描いてもいいと言ってくださる方がお見えになりましたら、次にご来廊の時にぜひ目で合図してください。ギャラリーに展示している古い蓄音機やオルゴールの音色を聴いた若いミュージシャンが「昔の人はこんないい音聴いてたんだ」って言っていたのが印象的でしたが、お客様の感想で一番嬉しかったのがうちのギャラリーを「表現者のパワースポット!」と言っていただけたこと。ご来廊後にそのお客様からは、「あんなに色んなジャンルの作品が混在しているのに、全く違和感が無く、全てがその空間に溶け込んでいることに驚きました。不思議と全てが一体となっていて、ジャンル等関係なく、心を動かされたモノが全てなのだと、そう感じられるギャラリーでした。」という嬉しいメールもいただきました。 正直言って作品の展示替えには一番時間を掛けています。4面の壁を白いキャンパスに見立ててポップなものから重厚な油彩まで違ったジャンルの作品を違和感なく並べることに奔走します。何度も掛け替えを繰り返して展示が終わると二人ともヘトヘトになりますが、お気に入りの空間に包まれていつも心は晴れやかです。梅雨の時期、外出するのも少し億劫になりますが、そんな時こそ「表現者のパワースポット☆青山・里ギャラリー」へ。ご来廊心よりお待ちしています。

Vol.22 フジ子・ヘミング ♪音楽と猫🐈

「私の人生にとって一番大切なことは、小さな命に対する愛情や行為を最優先させること。自分より困っている誰かを助けたり、野良一匹でも救うために人は命を授かっているのよ。」これは、ラ・カンパネラで有名なピアニスト フジ子・ヘミングの言葉です。デビューCD『奇蹟のカンパネラ』が発売後3ヶ月で30万枚のセールスを記録し、日本のクラシック界では異例の大ヒットとなったほどピアニストとして人気のあるフジ子・ヘミングですが、16歳の頃に中耳炎の悪化で右耳の聴力を失い、貧しさゆえに風邪をこじらせて左耳の聴力も失うという不幸に見舞われます。失意の中でピアノ教師を続けながら治療により左耳の聴力は少しだけ回復し音楽活動を続けています。あまり知られてはいませんが、画家であり建築家でもあった父親の影響からか、絵を描くことも幼少時から得意で、本やアルバムジャケットに絵が使われていたり、個展を開いたこともあるほどです。そんなフジ子・ヘミングの絵は、独特の感性でノスタルジックな世界へと私達を誘ってくれます。特に、ピアノとは「猫達を食わせていくための道具ね」と語るほどの愛猫家、愛犬家の動物愛護家でもあるフジ子が描くネコの絵は逸品です。 今年初夏、初のドキュメンタリー映画「フジコ・ヘミングの時間」が劇場公開予定です。ギャラリーにも3作品を展示中、この機会にフジ子の個性豊かなネコ達に会いに来ませんか。 『写真はフジ子・ヘミングの雁皮紙に銅版画です。』

Vol.21 五風十雨 クマガイモリカズ

「蟻は左の2番目の足から歩き出す」これは、晩年の画家 熊谷守一が地面に頬杖をつきながら蟻の歩き方を幾年も見て発見したことです。二十代から熊谷守一を仙人のように崇めていた私は、これを知った頃に、毎日蟻を見ていましたが未だに守一の域に達せずわかりません。もう終わってしまいましたが、先月まで東京国立近代美術館で「熊谷守一 生きるよろこび」と題した没後40年の展覧会が開かれていました。また、2月には記念番組もテレビ放映されていました。そして今年5月、いよいよ山﨑 努 主演の映画「モリのいる場所」が公開されます。熊谷守一の絵画は、幼子が描いたような線と色で簡潔に表現されています。自らが持ち運びやすいように小振りの板に描いた作品は小宇宙を思わせるスケールです。また、書は、途中で間違えたら訂正して続きを書いた作品もあるように、決して上手く書こうとしたものではなく素朴な味わいがあります。私の好きな書家の榊莫山さえも守一の域には達することが敵わないと言ったほどです。良く芸術には作者の人柄が表れると言いますが、作品一点一点に守一の尊敬できる生き様と人格のすべてが表れていて本当にすごいって思います。東京美術学校を首席で卒業した熊谷ですが、同僚に「海の幸」の作者で有名な青木繁がいます。箱根芦ノ湖をバックにうちわを持った和服姿の女性を描いた名画「湖畔」の作者でもある黒田清輝の授業でさえボイコットするほどプライドが高かった青木繁でしたが、同僚の中でただ一人一目おいていたのが熊谷守一でした。息詰まって思い悩んだときに傍らにある一点の守一作品が、何を小さなことにクヨクヨしているんだって語りかけてきます。この機会に岐阜県中津川市の「熊谷守一つけち記念館」や東京の「豊島区立熊谷守一美術館」を訪れてみてはいかがでしょうか。春うららかな季節、ぷらりとギャラリーへお立ち寄り下さい。守一作品も展示してお待ちしております。 「写真は熊谷守一の書、五風十雨です。『五日に一度風が吹き、十日に一度雨が降る。ただそれだけのことです。』と守一は言っています。」